ぐれっぐのことば日記・改

引越ししてみました

猫かぶり(1)

「猫かぶり」とはよく言うが、猫は「猫かぶり」をしているのだろうか?

ここによると、『「ねこかぶり」はネコが本性を隠して突然狩に出ることから来ている』そうであるが、「ネコノユリ」に関してちょっと思うところがあった。(「ネコノユリ」に関してはこちらを参照)

今にして思うと、私と「ネコノユリ」はいい関係を築いていたのだと思われる。動物を飼ったのは初めてだったので、そのときはよく分からなかったのだが、最初に連れてきてくれた友人は「ああ、これなら大丈夫だ」と言っていた。抱いても10秒ともたず、すぐに逃げ出しても、嫌な薬を飲ませるために無理矢理口を開けさせても、机やテーブルの上に上がらないように(ラップトップを壊された)厳しくしつけてもそこには愛があったのだ。

けんかをしたこともある。というか、「ネコノユリ」にしばかれたのである。右手で電光石火の5連発パンチを食らったのだが、そのときも爪は出していなかった。

「ネコノユリ」の本当の声を聞いたのは1度だけ、知らずに容赦なく尻尾をふんづけてしまったときのことだけである。「ふんぎゃあ」という声を残し、ぴゅうっとどこかに逃げてしまった。その後、しばらくいじけていたらしい。このときの声は腹の底から出したような声で、今までの「みい」とか「みゃあ」とかいうのが、フェイクであることを認識させた最初の瞬間である。