ぐれっぐのことば日記・改

引越ししてみました

さよなら考 / About SAYONARA

English version is coming soon...

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MST102さんのコメントをきっかけとして、別れの挨拶について考えてみました。日本語では「さよなら*1」とか「またね」とかあまりバリエーションがありませんが、他の言語を見るといくつかのバリエーションのパターンがあるようです。ちょこちょこっと考えたり聞きまわったりしたことをまとめてみました。中間報告程度にお聞き流しください。

(1) その場からの移動による区別

韓国語では「さよなら」に当たる言葉は基本的に「行く(kada, kashida)」をベースとするものと「いる(itta, keshida))をベースにするものの二つです。

自分の家に招待したときなど、相手がその場から離れていくときは
自分: 「あんにょんひ、かせよ」
相手: 「あんにょんひ、けせよ」
となり、「かせよ」が「行ってください」、「けせよ」が「いてください」に当たります。

それとは逆に相手の家に招かれたときなど、相手がその場にとどまる場合には
自分: 「あんにょんひ、けせよ」
相手: 「あんにょんひ、かせよ」
となるわけですね。

これはどこに招かれたとかに関わらず、単に物理的に「自分から見た相手がその場を離れるか、とどまるか」だけを見ているので、当然
自分: 「あんにょんひ、かせよ」
相手: 「あんにょんひ、かせよ」
というシチュエーションも成り立ちます。

どういうときですか?

パーティーなどで双方が別々のところに帰る場合などですね。

じゃあ、
自分: 「あんにょんひ、けせよ」
相手: 「あんにょんひ、けせよ」
というシチュエーションも成り立ちますか?

Yesの人、手を上げて(はあい)。
Noの人、手を上げて(はあい)。


では、正解。
Yesです。Noの人、残念でした。

どういうときかというと、「電話の会話が終了する」というシチュエーションでした。双方とも(自分のいた場所に)とどまるからですね。携帯で歩きながら電話しているときはその場から離れるじゃないかというの

は却下です。

他のシチュエーションは想像しにくいですね。Kyle先生、フォローアップヨロシクです。

(2) 相手に実際に会っているか、電話口での会話かの区別

電話の話が出たので、これに関して言うと、majorityはこっちの区別に当たりそうです。
英語では

(会ったとき)See you later.
(電話)Talk to you later.

といいますよね。ドイツ語では

(会ったとき) Auf Wiedersehen.
(電話) Auf Wiederhören

で、sehenがsee、hörenがhearにあたる単語です。英語ではtalkだったのが、ドイツ語ではhearなのが面白いですね。いや、面白くないですか?

中国語では「再見(ツァイチェン)」といいますよね。電話するが「打電話」らしいので「再打」とか、「再説(=話す?)」ともいうのかと思ったのですが、「バイバイだよ」って言われてしまいました。

そうですね。バイバイ万歳!

(他にも分かりしだい順次アップします)


ちあーす

*1:「さよなら」は「左様なら」で「それでは」の変形?