ぐれっぐのことば日記・改

引越ししてみました

書き起こしをするときに気をつけること

 Quoraの「どれくらいのユーザがビデオを見るよりも、書き起こしたものを読むのを好むか?」という質問の答で面白いと思ったのが、『聴覚障がい者』の他にも、『遅いネットワークを使ってインターネットにアクセスしている人』、『職場のコンピュータでビデオを見ている人』、『読書家』、または『Googleなどのサーチエンジン』なども挙げられていたことです。

 

書き起こしというのは、音声や映像を話されている言葉を忠実に文字にするというので、英語のものだと、私のように英語が母国語でない人にとって随分助けになっています。Closed Caption (CC)とも呼ばれていたりしますが、ハリーポッターなんて、これがないと何が何だか分からない。後、アメリカの中華系TVチャンネルを見ると、話されている中国語がそのまま漢字で書き起こされていたりもします。方言で話されていたりするのでしょうか。

 

Khan Academyではこの書き起こしの作業を(勝手に)ボランティアすることができて、(英語で話される)授業の内容を英語で書き起こしたり、更にそれをいろいろな言語に翻訳したりすることができます。誰でもできるし、チェックや編集の昨日があまり無さそうなので、品質については玉石混交だとは思いますが。。(途中でセーブしても、それがビデオに反映されてしまう)

 

 どういう順序でやるのかを簡単に言うと、

  1. 全文をひと通り書き起こす。
  2. それぞれの文を、該当する音声が流れるところに当て込む。
  3. 最終チェック。
という手順になっています。

 そんな訳で、ひとつやってみたのですが、これが面白い。

Khan Academyでは、Ameraというサイト上で書き起こしの作業をするようになっており、TABキーで停止、再開や、Shift+TABキーで8秒戻しなど、キーボードだけでパタパタ作業ができ、タイプしながらビデオに反映されるところが見えたりして、大変だけれどワクワクします。12分のビデオだったけれど、2時間くらいかかってしまったかな。。。

 

手順1では、文末は必ず区切り、1文が画面の1行に収まらないときは、途中で区切ったりしています。今回のビデオは講師の人がかなり早口で話すところがあって、短く区切ると、書き起こしの画面もぱっぱっと変わってしまい、目で追うのも大変になってしまうので、ある程度の長さを確保して視聴者が読んで意味をつかめるようにしたりなど、気を使いました。

 

楽しいのは手順2で、ビデオを見ながらタイミングよく、下向き矢印しのキーを押すと(手順1ですでにタイプした)次に話される言葉が表示され、ビデオを流しながらぽんぽんと書き起こしが当て込まれていくのを見るのは、自分が映画の編集でもしている気分です。ビデオの長さの10倍もの時間をとってタイプしたかいがあったっていうものだよ。

 

手順2をやりながら、実際に書き起こしがどのタイミングで表示されるかがわかるので、長すぎた文を分割したり、手順1で間違えたところを直したり、そこそこ手を入れますね。

 

最後まで手順2の作業が終わると、最終チェックをします。できたものを見ると、またあらがボロボロと出てきますので、ことごとくチェックしていきます。少し気をつけたのは、文が終わった時には必ずピリオドを付けて文末を明示、次の文は必ず大文字で始めるようにする。表示されている部分の最後が、まだ文中であるときにはコンマを付けて、文が続いているということを明示しました。

途切れ無しに、複数の文に渡って、ばばばばって話すような人のことばを追うのに少しは役に立つかと思います。

 

後、他の人の書き起こしを見て気づいたのが、話し言葉に気を取られすぎて、文の境目を越えて一つの表示単位にしてしまっていること。Khan Academy/Ameraのシステム上の問題でもあるのですが、他の言葉に翻訳された字幕をつけるという作業をするときに、英語の書き起こしの一つ一つに対応させなければいけないので、英語の書き起こしが複数分に渡っていると、翻訳する人が相当苦労することになります。っていうか、今、日本語に翻訳するのがとんでもなく大変。誰だ、これを最初に書き起こしをしたのは?!

 

というわけで、Khan Academyのビデオを自分の出来る範囲で、書き起こし、翻訳をちびちびとやっています。後、自分が勉強したところの書き起こしをしてみると、すごい回数聴きこまなければいけなくなるので、否が応でも覚えてしまってとても勉強になるよっと。

 

後、このエントリ、異常に長いよ。。。