ぐれっぐのことば日記・改

引越ししてみました

これから留学する人のために

リクエストまで受けたことだし、久しぶりにえらそうなことでも書いてみようかと思う。

留学自体によるメリットは確かにある

目的が何であるにしろ、留学することは悪くないんじゃないのって思うよ。いや、思うようになったか。


まあ、よく言われることだけど、

  • グローバルなものの見方ができる。*1
  • 外国アレルギーがなくなる・薄くなる。
  • その土地、文化に詳しくなる


とか、留学自体がもたらすものに関していい点はいくらでも上げられる。


語学留学とか、私は積極的に支持するわけじゃないけど、単に日本国外に出てそれなりの期間、その土地で生活すること自体がもたらすものは決して少なくはない。それがあなたの外国アレルギーを減らし、次の機会につなげてくれるものであればこれ以上期待できるものはない。そこまで行かなくても、自分が何か一つでも得た感触があればそれで十分だと思うし。


留学が終わったあとのことは今考えておくとよい

もし、あなたに何かやりたいことがあって、それが日本国外に出ることによってよりよい環境を得られるというのなら、その環境を選ぶというのはとてもすばらしいことだ。

そのとき一つ気をつけることは、「あなたのやりたいことはどこで実現されるのか」ということだ。もし、あなたが留学を選んだのは日本国外の学校があなたに必要なスキルの習得に望ましい環境を与えることができるためであり、学校が終わった後、日本に帰りやりたいことを実現するというのであれば、できるなら、修了後のことを「留学を始める前に視野に入れて」おいたほうがよい。将来のことを考え、留学することによる、メリット、デメリットを計算に入れ、「今、留学することが最善の選択である」という確信がもてなければ、「留学しない」という選択も立派な選択肢だ。日本で実現できるものをわざわざ日本国外の土俵にもっていくことのデメリットも結構多い。おいしいご飯を食べるのが難しくなるというのも立派なデメリットのうちのひとつだ。もし、それでもあなたが留学を決めるのであれば、学校が終わったときに日本でなく海外でやりたいことを実現することを迫られるかもしれない。または、日本でやりたいことが実現できなくなるというリスクも考えておいたほうがよい。

私は、あまりそういうことを考えないで、「出たほうがよい」という考えだけで外に出た。結果的に今、いい生活を送らせてもらい、面白い仕事をさせてもらっているが、学校が終わったときにどうするかという選択はそのときにいろいろ考えなければならなかった。どういう結論が出たとしてもそれなりに幸せだっただろうとは思うが、事前に考えstrategyを考えておけるのあればそうしたほうがよい。留学している期間というのはあなたが思っているよりもずっと短い。


どのような選択をしたとしてもそれなりに幸せが得られる

留学することを決めるのは、特にそれがあなたにとってはじめての海外体験であるならば、あなたの人生の中でとても大きな決心となるだろう。私もその事実に疑いを持つことはない。YesにしろNoにしろ、あなたが下した決断が後々の人生の行く先に大きな影響を及ぼすことは理解できる。

私がわざわざニューヨークまでやってきたのは、別に骨をうずめる悲壮な覚悟をもってしたのではない。こっちで仕事ができればいいなとは思っていたけれど、それ自体は決断に影響を及ぼしたone of the factorsではあってもthe big factorではない。当時のトレードオフはニューヨーク対奈良であり、運良くNYUに拾われたのでそれを生かせる方向にローカルな決断をしていった結果、成り行きとして今の自分があるわけだ。ニューヨークで仕事を見つけ、結婚して家族を持つということを11年前に考えていたわけでは決してない。もし、奈良に行くことを決めたとしても、種類は異なれど今と同じくらいの葛藤をし、今と同じくらい幸せに暮らしているだろうというのは容易に想像ができる。

だからねっていうわけじゃないけど、留学ってたかだか数年のことなんだよね。あなたが今まで日本で築き上げてきた人生をすべて捨てて、外国に骨をうずめる決断をしろというのではないんだよね。あなたが留学ということを一つの選択肢に入れた時点でメリットやデメリットをいろいろ考え、後は自分の中で決断を下すだけというところまで来たんだと思う。だったら後はあなたの直感に従って決心してしまってよいのではないかな。


個人的なことをいえば、私は直感的に「ああ、これだ」と思ったり、アンテナに引っかかったりしたものに関して、理由を後から考えていく傾向がある。もちろん、理由の後付は自分の嗜好によるバイアスがかかるのは承知の上だが、アンテナの張り方とか、理由を考えるときにある程度、客観的にものを見てだめそうだったら捨てることができるくらいのスキルは持ち合わせている(と思う)ので、あまりひどい決断を下したことはない、多分。後から人に「どうしてこういう決断をしたのか?」って聞かれたときに、いろいろ理由を挙げて、最後に"And finally, my gut feeling told me to go ahead."って言えたらなんとなくかっこよくない?



いやあ、えらそうだなあ。ここの細かい点について自分でも突っ込みたいところはあるけれど、とりあえず上げてみる。



欲を言えば、id:Marichanっしやくにひろ君(仮名)にも留学に関してどう考えているかを聞いてみたい。id:Marichanの日記のどこかで見たような気もするのでリンクでも教えてもらえるとうれしいかも。くにひろ君は留学したんだっけ?気が向いたら教えてくださいな。



ちあーす

*1:ここでいうグローバルというのは日本で入手できるものの見方以外の視点を得ることができるくらいの意味