ぐれっぐのことば日記・改

引越ししてみました

ACL-08 Day 0: Tutorial: [http://www.ling.ohio-state.edu/acl08/cft.html%23tut_1:title=Introduction to Computational Advertising]

by Evgeniy Gabrilovich, Vanja Josifovski, and Bo Pang from Yahoo!

内容についてはいろいろ面白かったので後で細かいことを書くことにするが、とりあえずひとつだけ。


彼らはweb searchの結果にどうやって広告を貼り付けるかというところに情熱を注いでいる。
技術的な面についていろいろな面白いチャレンジがあり、自然言語処理のさまざまな分野の技術が応用できるというのはとてもすばらしいことだ。私が学生だった(2001-2005年)同じころに同じ自然言語処理の分野で博士を取ったBo PangがYahoo!でこういう分野でバリバリ活躍しているのを見るのはうれしい。

だから、自分が間違っているかもしれないことを承知の上で言うが、


私はこのWeb Advertisingというビジネスのsustainabilityに大いに疑問を感じている。


Bo Pangがプレゼンテーションの中で言った言葉を引用すると、

"Web advertising is scientifically young."

とのことで、その点については私も同感であった。


でもね、それが意味するところは「いろいろな面白いチャレンジがある」というのと同時に「技術がある程度成熟するまでに時間を要する」ということでもあるんだよね。evaluationの方式もいろいろ考えている段階なのだから、少なくとも5−10年くらいのスパンを見なければいけないっていうことじゃない。



Web Advertisingって『広告の手法』としてそんなに長生きできるものなのかなあ?


広告のビジネスって、(それだけでは)ほぼ完全に収入が広告主からのものによるわけだから、産業としてとてもcyclicであるわけだ*1、それにweb adsは今でこそそこそこ注目を浴びているが、近い将来、新しいもっと効果的な手法が現れないなんて考えられない。


そんなビジネスの中で5−10年のタイムスパンを見て研究をしていくというのは、結構リスキーだなあと思うわけですよ。


昔むかし、AT&Tラボが、ばっさりと切られてしまったようなことがここでも起こってしまうのではないかなって。




ちょっと要らぬ心配をしてしまった。

どうか、余計なおせっかいでありますように。。。。


ちなみに、私は広告ビジネスについてほとんど何も知らないで書いていますので、上で言ったことすべてが間違っているっていうことは十分ありえます。決して鵜呑みにはしないように。。。

自分でももう少しこのビジネスについて目を向けてみようと思うよ。。。

*1:経済全体が不況になると広告自体が減るなど、経済の動向に左右されがちである。