ぐれっぐのことば日記・改

引越ししてみました

知らない人にお金を貸すサイト、知らない人からお金を借りるサイト。

このサイトは『借金のオークション』のサイトである。借りたい人は自分の信用情報をサイトに登録し、その一部を公開し「4000ドルを金利(年率)9%で」などのように登録する。返済期間は今のところ3年で固定されているが、将来的に返済期間も借り手にある程度の自由が設けられるであろう。

貸し手側は最低金額50ドルから入札することができる。貸し手の入札は金額と金利からなる。「私は最低年率8.5%だったら1000ドル貸します」というかんじ。当然、金利は高いほうがいいので、みな最初は借り手側が提示した金利で入札する。貸し手の入札金額の合計が借りての提示金額に達すると、競争が始まる。全ての入札はまず金利の低い順に、同率の金利では入札時間順に並べられる。低い金利で入札時間の早いものが優先される。この順序で入札金額の合計が借りての提示金額に達するまで選択され、選ばれた入札は"Winner"となる。

(現時点での) (現時点での)
貸し手 落札金利 入札金利 入札金額 落札金額 状況
貸し手 #4 8.00% 6.00% $1,000 $1,000 Winner
貸し手 #3 8.00% 7.00% $2,000 $2,000 Winner
貸し手 #2 8.00% 8.00% $2,500 $1,000 Partially Winner
貸し手 #1 9.00% 9.00% $3,000 $0 Loser
  • 借り手提示金利: 9.00%
  • 借り手提示金額: $4000


上の例では、借り手は「4000ドルを金利9%で」と提示した。貸し手#1から#4までが入札された時点で入札合計金額は4000ドルを超えるので、全ての入札は金利に応じて並べられ、表に見られるように金利の低い入札から4000ドルが選ばれる。(貸し手#2の入札金額は一部のみ落札された)

オークションではそれぞれの入札金利は表示されず、現時点での落札金利(Winnerの中で最高金利)のみが表示されるので、貸して側の戦略としては、なるべく金利の高いオークションの中で入札合計金額が借り手の提示金額に達しているものを探し、自分の許容できる最低金利で入札し、それ以上の金利で落とせたらラッキーくらいにしたほうがよさそうだ。


このサービスはイギリスで始められたもの(slashdotの記事)で、Prosper.comの他にはZopaがある。Prosper.comはMoney Magazineなどでも紹介されているので新しい投資方法として注目されつつあるが、日本では紹介記事をほとんど見られないのはなぜだろうと思ったら、このサービスは在米居住者のみが受けられるものであるということが分かった。ああ、納得。


ただ、アイデアとしては面白いものであるので、prosper.com自体の日本進出というのもあるかもしれないし、そうでなくても日本でもこの手のサービスを提供するサイトが出てくると思うよ。